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K14GF(K14ゴールドフィルド)とはどんな金属なのでしょう。

更新日:2019年10月22日

ジュエリーショップでも最近よくみかけるようになったチェーンやワイヤーに使われるK14GFとは、どのような素材なのか。保管方法・取り扱い方法・アレルギーなど5つの特徴を挙げてお話していきます。


・K14GFとは ・K14GFとK14GPの違いとは ・K14GFをキレイに保つためには ・K14GF製品が劣化してしまったときには ・K14GFの金属アレルギー反応について


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総重量1/20(5%以上)を14金が占める金張り(ゴールドフィルド)加工した素材をK14GFと呼びます。日本では金張りといいます。 真鍮・銅・銀などの芯部分の金属に金メッキの約20倍以上の厚さの14金層を熱圧力でコーティングしているものを指し、刻印もされています。 金メッキのようにすぐに剥げてしまうような心配はほぼありません。 欧米では以前よりポピュラーで一般的な金メッキより上質とされています。 K14は14/24金になりますので、金属全体の58.3%が金、それ以外の約40%が別の金属(銅・真鍮・パラジウムなど)で成り立っています。



先程金メッキという言葉が出てきましたが、K14GFに対してK14GPがあります。 「GP」とは「Gold Plated」の略で、一般的に「金メッキ」と言われるものです。 こちらも芯の部分が他の金属で外側を金で覆っているというものです。 K14GFとの大きな違いは、ずばりその金の層の厚さです。 GFの金の層は、GPに比べるとかなり厚く、ジュエリーショップでも使われている素材になります。一方、K14GPは層がかなり薄いためK14ではないと言っても過言ではないでしょう。 イメージとしてはK14のごく薄い膜が貼ってある。といったところでしょうか。 K14GF(K14ゴールドフィルド)に比べK14GPは簡単にメッキが剥がれてしまうリスクがあります。


K14GFとは、14金の圧着率が高く金メッキとは違い高温で圧力をかけているため簡単に金張りが剥がれてしまうことはありません。 しかし汗や空気・皮脂・化粧品などの付着により、酸化や硫化をし、キラキラと輝いていたものが黒ずんで来たり、混合金属が緑青化してサビのようになってしまうケースもあります。 K14GF製品を長くキレイに愛用していくには、 長い時間(毎日つけっぱなし)は避ける。 使用毎に柔らかい布等で汚れや水分などを取り除き、チャックつきのビニール袋等空気に触れないように保管する。(ジップロックの小さいものなど) またはピルケースのような小分けに収納出来るケースにアクセサリーひとつずつ保管するようにする。 これだけで劣化を防ぐことが出来ます。 アクセサリーの収納に魅せるタイプのものもありますが、出来ましたら、飾らずに収納する方法をオススメします。



K14GFが色が黒ずんでしまうことはよくありますが、そこで諦めなくても大丈夫! 身近にあるものでは、 1、重曹とお湯を1:1に混ぜ、その中にK14GFの金属を浸して経過を待ちます。 すると黒ずみがキレイに!キレイになったら洗い流し、柔らかい布等で水分を十分に拭きとってくださいね。 2、中性洗剤を使う方法もあります。※アルカリ性や酸性は絶対にNGです! K14GFの金属部分にお湯で中和した中性洗剤をすり込み優しく洗って下さい。またはお湯に中性洗剤を数滴垂らしK14GF部分を浸します。こちらの中性洗剤でも黒ずみがキレイに!重曹と同じようにキレイになったら水で洗い流し、柔らかい布等で水分を十分に拭き取ってください。 3、上記の準備が面倒~!って方には市販のジュエリークリーナーをオススメしています。但し使い過ぎには注意‼金張りを溶かしてしまうこともあります。 私は長年、「キラテリア」というジュエリークリーナー洗浄液を使って、自身のK14GFアクセサリーやジュエリーのクリーニング、お客様のメンテナンスで戻ってきたアクセサリーを洗浄しています。 浸けて数分おくだけでピカピカに元通り!あとは水洗いをして重曹や中性洗剤と同じく水気を十分に拭き取ればOK! 何度も繰り返し使え、中の水溶液が濁ってグレーや茶褐色になった時が新しいものに取り換えるサイン。大体30回程は使えます(金属等の汚れ具合にもよります)



何れの洗浄・クリーニング方法でもK14GFで避けていただきたいのは研磨剤入りのジュエリークロスや歯磨き粉でお手入れするやり方。幾ら14金の層が厚いK14GFであっても、研磨され剥がれてしまう場合があるのです。



金属自体の擦れや摩耗でK14GFのコーティングが剥がれてしまった場合はパーツなどの交換をするしか方法はありませんので、できるだけ金属同士が擦れあわないように十分注意しましょう。


ニッケルや真鍮や銅、亜鉛にくらべてK14GFはアレルギー反応がでにくい素材と言われています。でも先述したように芯の部分は真鍮や銅であったり、あくまでK14の厚いメッキなので、全体の40%以上が金以外の素材の層で加工されているのです。 そもそもK14で金属アレルギー反応が出てしまう方の場合は、K14GFでも反応が出てしまうのは避けられないと思います。 アレルギー反応とはかゆみやかぶれなど。反応が出てしまったときには純度の高いプラチナやsilver925、K24、またはファーストピアスポストに使われることの多い、チタン製ポストやサージカルステンレスなどの使用を試みていただくと良いと思います。 どんなにお洒落をしたくてもアレルギーがあれば身体に負担が掛かってしまいます。 今は大丈夫でも後々アレルギー反応を起こさないとは言えませんので、アクセサリーを選ぶときには、K14GFはじめ、アレルギー反応の出にくいものを選ぶといいでしょう。 ※どの金属にアレルギー反応が出るかは個人差がありますので、皮膚科などの専門医にかかり調べておくことも重要です。


Pietra pietraでは取り扱うアクセサリーの約9割以上がピアスまたはイヤリングです。 ピアスの比率のほうが多く、金属アレルギーに反応してしまうのもピアスホールの薄い皮膚部分が非常に多いです。 私自身もニッケルアレルギー持ちであり、特にピアスポストに使う金属はK14GFをはじめ、チタンやサージカルステンレスなどアレルギー反応の少ないものにしています。 汗と金属の化学反応はよくあるので夏場のピアスの取扱いや使用方法は十分注意してくださいね。 K14GFとは金の使用量が他の金メッキ製品に比べ多いため、パーツやワイヤー、チェーンなども金の相場に比例し価格変動があります。今は金が高騰しているため、全てK14GFで制作した作品はその他の金属のものより価格も上がります。 しかしお手入れさえすれば長く愛用出来る素材でもあること、金メッキ製品より金色が優しく繊細な雰囲気を作品全体に醸し出すことができます。Pietra pietraでは、K14GF作品を多く取り扱っています。是非ショップにお立ち寄り頂けたら嬉しいです。




最後までお読み頂きありがとうございました。

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